褌(漢字)

普及版 字通 「褌(漢字)」の読み・字形・画数・意味


14画

[字音] コン
[字訓] したばかま・したおび

[説文解字]

[字形] 形声
声符は軍(ぐん)。軍に渾・諢(こん)の声があり、また、めぐる、めぐらす意がある。字はまたに作る。〔説文〕七下に「(しよう)なり」とあり、褌をその重文として録する。次条に「なり」とあって互訓。軍はめぐらすもの、(そう)は包むものの意がある。〔晋書、阮籍伝〕に「獨り群蝨(ぐんしつ)の褌中に處(を)るを見ずや。深れ、壞絮(くわいじよ)(わたくず)に(かく)れ、自ら以て吉宅と爲すなり」とみえる。縫いぐるみ褌脱といい、それを被って舞う舞を褌脱舞という。

[訓義]
1. したばかま、したももひき、さるまた。
2. わが国では、したおび、ふんどし。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕褌 志太乃波加万(したのはかま) 〔和名抄〕褌 須万之毛乃(すましもの)、一に云ふ、知比佐岐毛能(ちひさきもの) 〔名義抄〕褌 シタノハカマ・チヒサキモノ・スマシモノ・シタモ〔字鏡集〕褌 シタノハカマ・キヌ・タウサキ・スズシノモノ・シタモ・チヒサキモノ・スマシモノ

[熟語]
褌衣褌袴褌虱褌褶・褌帯・褌中褌襠褌冒
[下接語]
緊褌・袴褌・紅褌・襦褌・脱褌・復褌・敝褌・露褌


12画

(異体字)褌
14画

[字音] コン
[字訓] まわし

[説文解字]

[字形] 形声
声符は軍(ぐん)。軍に渾・諢(こん)の声があり、また、めぐらす意がある。〔説文〕七下に「なり」、また字条に「なり」と互訓する。〔段注〕に「今の套(たうこ)は、古のなり。今の滿襠(まんたうこ)は、古の褌なり」とあり、袴はさるまた、はふんどしである。

[訓義]
1. まわし、ふんどし。
2. さるまた。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕褌・ シタノハカマ・チヒサキモノ・スマシモノ・シタモ語彙は褌字条参照。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報