蟠(漢字)

普及版 字通 「蟠(漢字)」の読み・字形・画数・意味


18画

[字音] ハン・バン・ハ
[字訓] わだかまる・めぐる・わらじむし

[説文解字]

[字形] 形声
声符は番(はん)。〔説文〕十三上に「鼠(そふ)なり」とあり、わらじ虫の意とする。その字は、あるいは鼠に従う。〔玉〕になお「大なり。紆迴(うくわい)して轉曲するなり」という。字は蟠紆・蟠屈などの義に用いる。

[訓義]
1. わだかまる、とぐろをまく。
2. めぐる、まがる、まわる。
3. あつまる、ふす、とどまる。
4. わらじむし。
5. 盤と通じ、めぐる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕蟠 志自万留(しじまる)、、和太万留(わだまる) 〔和名抄〕蟠 和太加末(わたかまる)。の臥する貌なり 〔名義抄〕蟠 ワダカマル・シジマル

[語系]
蟠・盤・槃buanは同声。〔広雅、釈詁一〕に「蟠は曲なり」、〔管子、内業〕「九州に蟠滿す」の〔注〕に「蟠は委地なり」とあり、委地は委陀(いだ)の意。番ははためく、般はめぐるを基調とする語である。

[熟語]
蟠委・蟠紆蟠鬱・蟠蟠蜒・蟠蟠糾蟠拠蟠踞・蟠曲・蟠屈蟠結蟠互蟠根・蟠石蟠旋・蟠蟠蟄蟠桃・蟠道・蟠木蟠満蟠幽蟠絡蟠竜
[下接語]
蟠・屈蟠・根蟠・際蟠・蟠・竜蟠

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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