薪(漢字)

普及版 字通 「薪(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 16画

(旧字)
17画

[字音] シン
[字訓] たきぎ・まき・しばかり

[説文解字]

[字形] 形声
声符は新(しん)。神は新木。神位などを作るために切り出す木。薪も神事のため伐り出すものをいう。〔説文〕一下に「(ぜう)なり」、前条に「なり」とあって互訓。〔詩、小雅、無羊〕は牧場開きの祝頌詩。「以てし以てす」の句があり、薪蒸をとり、祭祀薪燎(しんりよう)(かがり)に供することをいう。〔淮南子、時則訓〕に「乃ち四監に命じ、秩(つね)(常)のを收め、以て寢び百祀の燎に供す」とみえる。〔詩〕に采薪・伐薪を歌うものが多く、神事・祝頌の発想、また予祝の意に用いる。わが国の年木(としき)、初柴の俗に近いものである。

[訓義]
1. たきぎ、しば。はつしば、神事に用いる。
2. まきをとる、しばかり、きこる。

[古辞書の訓]
和名抄 多々(たきぎ)〔名義抄 タキキ 〔字鏡集〕 タキキ・シバ

[語系]
新・sienは同声。ともに神事に用いる。神事のために選木して伐り出すことを新といい、それで神位を作る。その小なるものは薪蒸として、百祀の薪燎に用いる。

[熟語]
薪翁・薪歌・薪桂・薪・薪柴薪采・薪菜薪粲薪爨・薪薪樵・薪蒸・薪・薪食・薪尽・薪水薪芻・薪・薪炭・薪伝・薪米薪俸・薪木・薪・薪・薪燎
[下接語]
鬻薪・臥薪・刈薪・薪・棘薪・薪・采薪・採薪・載薪・斫薪樵薪・蒸薪・炊薪・析薪・席薪・積薪・束薪・雕薪・伐薪・負薪・抱薪・輿薪・労薪

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報