精選版 日本国語大辞典 「至道無難」の意味・読み・例文・類語
しどう‐ぶなん シダウ‥【至道無難】
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江戸時代の臨済(りんざい)宗の僧。美濃(みの)(岐阜県)関ヶ原の本陣三輪(みわ)氏の出。中年に至るまで家業のため出家できなかった。しかし妙心寺の愚堂東寔(ぐどうとうしょく)(1577―1661)が江戸への往復の際に家を常宿としたことから親しく禅要を問う機会を得、ある日、愚堂から飲酒を戒められたのを機にそのまま愚堂に随伴して出家した。「至道無難」の話を透得(とうとく)し師の印可を受けたのが47歳。以後、江戸の禅界に重きをなしたが、つねに形式主義、出世主義を批判し平民的宗風を鼓吹(こすい)した。その宗風は道鏡慧端(どうきょうえたん)(1642―1721)、白隠慧鶴(はくいんえかく)へと受け嗣(つ)がれた。
[船岡 誠 2017年7月19日]
『『至道無難禅師集』(1956/新装版・1989・春秋社)』
(藤田正浩)
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