竹原庄(読み)たけはらのしよう

日本歴史地名大系 「竹原庄」の解説

竹原庄
たけはらのしよう

宝田たからだ町・長生ながいけ町付近に比定される庄園。保元二年(一一五七)三月二五日の太政官符(「兵範記」保元二年三月二九日条)に竹原庄とみえ、左大臣藤原頼長の所領であったが、保元の乱による頼長の敗死によって没収され、後白河天皇の後院領となっている。長寛元年(一一六三)九月二五日の二品家政所下文(八桙神社文書)には「院御領阿波国竹原野御庄鎮守八桙社神官等」とあり、二品家が当庄の鎮守八桙やほこ神社に金泥の法華経・開結経・阿弥陀経・般若心等経とともに庄内の水田五段を寄進し、国家の安泰皇室の隆昌、自家の幸福、貢納船の安全を祈願している。この二品家については平清盛とする説と藤原(近衛)基実とする説があるが、下文自体に検討の余地がある。

竹原庄
たけはらのしよう

建武元年(一三三四)の坊領証文紛失状(吉水神社文書)に「吉野郡高原郷・二十河郷・檜垣本郷内水田五反」とみえ、高原たかはら二十河にじつこう(現大字西河)檜垣本ひがいもと(現大淀町大字檜垣本)三郷には、合計五段の金峯山きんぶせん寺領田のあったことがうかがえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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