室町院領(読み)むろまちいんりょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「室町院領」の意味・わかりやすい解説

室町院領
むろまちいんりょう

皇室御領後堀河天皇の皇女室町院春華門院,式乾 (しきけん) 門院から相伝した諸荘園をいう。室町院の死後瑞子女王に伝えられ,後宇多上皇の支配下におかれたが,のち大覚寺統持明院統に折半され,持明院統のものは伏見宮家に相伝された。

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世界大百科事典(旧版)内の室町院領の言及

【室町院】より

…叔母にあたる後高倉院第1女の式乾門院から膨大な荘園群を譲与された。
[室町院領]
 承久の乱(1221)のさい,幕府に没収された後鳥羽上皇の所領の一部。後高倉院に幕府が返したのち式乾門院に伝領された。…

【両統迭立】より

…しかし幕府は逆に法皇の内意を問い,法皇の中宮であった大宮院の証言により亀山天皇の親政と決定された。一方,皇室領荘園のうち長講堂領が持明院統に伝領されたほかは,八条院領,室町院領などの帰属があいまいなままに残され,その帰属をめぐって両統の間に対立が生じ,天皇家を分裂させることとなった。亀山天皇は皇子世仁親王(後宇多天皇)に位を譲ったが,その際後深草上皇の意をおもんぱかった幕府の執権北条時宗の斡旋によって,後深草の皇子熙仁親王が亀山天皇の猶子として皇太子に立った。…

※「室町院領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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