端居（読み）ハシイ

デジタル大辞泉

はし‐い〔‐ゐ〕【端居】

［名］(スル)家の端近くに出ていること。特に、夏、風通しのよい縁側などに出ていること。《季 夏》
「椽えんに―して」〈漱石・一夜〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

つま‐おり ‥をり【端居】

〘名〙 猿楽の座で、座のかしらのつぎに当たる者の呼称。二座(にざ)。

※申楽談儀（1430）魚崎御座之事「一、得分の事。三、長殿(をさどの)。二、つまをり。三座、一分半」

はし‐い ‥ゐ【端居】

〘名〙 家の端近くにすわっていること。特に、夏、暑さを避け、風通しのいい縁先や縁台などにいること。《季・夏》

※却癈忘記（1235）下「ただふたりさしむかひて、はしゐさせ給な」

はし‐・いる ‥ゐる【端居】

〘自ワ上一〙 家の端近くにすわる。端居をする。

※長明集（1181頃）「はしゐつつ結ぶ雫のさざ浪にうつるともなき夕月夜かな」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【端居】たんきよ

ふだん。平生。〔梁書、傅昭伝〕日端居し、書記を以て樂しみと爲し、老ゆと雖もへず。く古今を極め、尤も人物を善くす。

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出典　平凡社「普及版 字通」