竈(漢字)

普及版 字通 「竈(漢字)」の読み・字形・画数・意味


21画

(異体字)
18画

[字音] ソウ(サウ)
[字訓] かまど

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(しゅう)の省文。〔説文〕七下に黽(びん)に従うを正形とし、「炊竈なり」という。〔段注〕に「禮に、を以て融を祠る」の文を補う。〔左伝、昭二十九年に引く賈逵注〕に「句(こうぼう)はに祀り、融はに祀り、收は門に祀り、玄冥は井に祀り、后土は中霤(ちゆうりう)(雨だれ落ち)に祀る」とみえる。祝融は火神。竈神は老婦。年末に家族の功過を携えて升天し、上帝に報告するというので、おそれられた。竈の上部は穴ではなく、蓋に空気抜けのあながある形。金文の〔秦公鐘(しんこうしよう)〕に「下國を(さういう)す」とあり、その字形が確かめられる。竈有は奄有の意である。

[訓義]
1. かまど、かまどの神、かまどのまつり。
2. 造と通用し、造次の語に用いる。

[古辞書の訓]
和名抄〕竈 加万(かま)〔名義抄〕竈・ カマ・カマド 〔字鏡集〕竈・ カマド・カマ・カツテ

[語系]
竈tstziukに従う字。(造)dzukと声近く、〔周礼、春官、大祝〕の六祈の一つにがあり、〔注〕に「故書、を竈に作る。杜子春、竈を讀んで(ざうじ)のと爲す。書亦た或いはに爲(つく)る」とみえる。

[熟語]
竈煙・竈王・竈屋・竈鬼・竈君・竈戸・竈竈公竈妾・竈神・竈人・竈税・竈台・竈地竈突竈煤竈婢竈墨竈爺竈燎
[下接語]
竈・毀竈・減竈・祭竈・祠竈・炊竈・井竈・丹竈・廚竈・沈竈・陶竈・破竈・薬竈・窰竈・霊竈

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報