出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
由良湾に注ぐ由良川の中・下流域をさす。古く「万葉集」に
などと詠まれる。巻九の歌は大宝元年(七〇一)一〇月、持統・文武の紀伊行幸の際のものである。この辺りは、中世、京都蓮華王院領となっていた(吾妻鏡)が、とくに臨済宗法燈派の本山
由良湊は、由良川河口の
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
和歌山県西部,日高郡の町。人口6508(2010)。町域の大半は紀伊山地西縁の白馬(しらま)山脈の山地で,山が海に迫り,紀伊水道に面してリアス式海岸をなす。中央部を流れる由良川沿いに低地があり,河口部の由良港は天然の良港で,古来,紀伊水道航行の要地とされた。《万葉集》に〈湯羅の崎〉が詠まれ,由良の湊,由良の御崎(みさき)は歌枕としても著名。平安末期には蓮華王院領由良荘が置かれた。鎌倉前期には興国寺(臨済宗法灯派本山)が開創され,開山住持覚心が宋より普化(ふけ)尺八を伝えたことから,虚無僧の本寺ともされた。江戸時代,網代(あじろ)と江奈には紀州藩の二歩口役所が置かれていた。かんきつ類の栽培が盛んで,漁業は一本釣漁やハマチ,ノリなどの養殖が行われる。三井造船由良工場(現,エム・イー・エス由良)も立地し,宅地造成などが進む。町域西端の白崎は美しい石灰岩の岬で,明治以降近年までセメント用に採取されていた門前の北側山麓に中生代ジュラ紀の砂岩の大露出があり,〈門前の大岩〉(天)と称される。紀伊水道に浮かぶ黒島はハマカズラの自生北限地。JR紀勢本線,国道42号線が通じる。
執筆者:上田 雅子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
「長良型軽巡洋艦」のページをご覧ください。
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