田端村
たばたむら
[現在地名]北区田端一―六丁目・東田端一―二丁目・中里三丁目・田端新町一―三丁目
中里村の東にあり、東は新堀村（現荒川区）、北は上尾久村・下尾久村（現同上）。南の下駒込村（現文京区）に飛地があった。同村を上流として新堀川に注ぐ谷戸川、および用水として使われた石神井川分水が流れる。北条氏所領役帳に江戸衆太田康資（新六郎）の所領のうち寄子衆岸氏に配分していた地の一つとして「江戸平塚内田端在家」一五貫文がみえる。寛永一一年（一六三四）「田畑村」のうち五四一石余が東叡山寛永寺に寄進された（「東叡山領寄進覚」東叡山御規定）。田園簿では田三五六石余・畑一九五石余、東叡山領五四一石余と幕府領一〇石余。
田端村
たばたむら
[現在地名]寒川町田端
西境を相模川が流れ、北は一之宮村、南は萩園村（現茅ヶ崎市）に接する。
天正二〇年（一五九二）の旗本加々爪氏への知行宛行状（県史八）にある「東郡一宮之内千石」が、寛永二年（一六二五）の同氏宛行状（同書）の「町屋・田畑両村千石」にあたると考えられる。また天正一九年頃に同村へ知行を宛行われた旗本本間氏の寛永二年の宛行状には「一宮田端郷」とある。加々爪領は天和二年（一六八二）幕府直轄領、元禄一六年（一七〇三）旗本高木領となり本間領との二給。
田端村
たばたむら
[現在地名]杉並区成田西一―三丁目・梅里二丁目・荻窪一丁目・同三丁目
上高井戸村の北に位置し、成宗村を挟み東西に分れている。北の阿佐ヶ谷村などとの境を青梅街道が、また五日市街道が通る。田園簿によれば田方一三四石余・畑方八八石余、旗本岡部領、ほかに野銭永三貫四〇〇文は幕府領。元禄郷帳では高三〇〇石余。元禄国絵図（風土記稿）には本村のほかに田端新田がみえる。「風土記稿」によれば家数七三、岡部領であったが、寛文四年（一六六四）には幕府領であったという。旧高旧領取調帳では幕府領。用水は善福寺池よりの流水を利用（風土記稿）。青梅街道の中野宿の定助郷村で、月のうち一〇日間和田村など三ヵ村とともに伝馬を継送した（堀江家文書）。
田端村
たばたむら
[現在地名]児玉町田端
保木野村の南に位置し、西は新里村（現神川町）。田園簿によると田方五四石・畑方七四石余、旗本戸田藤五郎（重宗）領。「風土記稿」に「元和年中ノ開墾ト伝ヘタレト其拠ハナシ」と記されるが、重宗の父重元は慶長七年（一六〇二）に児玉郡などで五千石を与えられ、重宗の子重種は元和三年（一六一七）に襲封、新墾の田を加えて知行高六千四二〇石余となっていることから（寛政重修諸家譜）、当村の新墾もこの頃かと推測される。明和四年（一七六七）の戸田氏領取箇帳（児玉小学校蔵）では、高一二八石余に対して米二〇俵の田方定免と永二二貫文余の畑永が年貢として課されており、そのうち永九三三文余は屋敷年貢。
田端村
たばたむら
[現在地名]富士見町田端
下蔦木村の東北方にあり、甲六川を境に東は山梨県、北は先達村に通ずる。天正七年（一五七九）の神長殿知行御検地帳（守矢氏蔵）に、
＜資料は省略されています＞
とあるのが初見。天正一八年の諏訪郡御検地御高帳（諏訪郡諸村並旧蹟年代記）に「高六拾四石五斗八升 田端郷」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
