普及版 字通 「獣(漢字)」の読み・字形・画数・意味
獣
常用漢字 16画
(旧字)獸
人名用漢字 19画
[字訓] かり・けもの
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
旧字は獸に作り、(きゆう)+犬。は〔説文〕十四下に「(さん)なり。耳頭足、地を(ふ)むの形に象る」と家畜の意に解するが、の上部は單(単)、羽飾りのある楕円形の盾の形、下部の口は祝詞を収める器((さい))の形で、狩猟に先だって収獲を祈る儀礼を示す。それに猟犬を加えて狩猟の意を示したもので、獸は狩の初文。卜文・金文には狩猟の狩を獸としるし、卜辞には狩することを「獸せんか」のようにいう。のち獸は獣畜の意となり、狩が狩猟の字となった。
[訓義]
1. かり、かりする、狩の初文。
2. えもの、けだもの、けもの。
3. ほじし。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕獸 介毛乃(けもの)。牝、米介毛能(めけもの)。牡、乎介毛乃(をけもの)〔名義抄〕獸 ケモノ・イクサ 〔字鏡集〕獸 イクサ・ケダモノ
[語系]
獸・狩sjiuは同声。狩は獸の形声の字で、その初義を存するもの。(捜)shiu、索sheakは捜し求める意であるが、声義の関係があろう。
[熟語]
獣医▶・獣瓦▶・獣角▶・獣檻▶・獣環▶・獣鐶▶・獣畜▶・獣居▶・獣虞▶・獣君▶・獣形▶・獣穴▶・獣碣▶・獣圏▶・獣口▶・獣工▶・獣侯▶・獣行▶・獣災▶・獣子▶・獣心▶・獣跡▶・獣皮▶・獣伏▶・獣物▶・獣吻▶・獣欲▶・獣炉▶
[下接語]
畏獣・異獣・逸獣・獣・怪獣・海獣・害獣・格獣・獲獣・攫獣・檻獣・奇獣・巨獣・魚獣・禽獣・駆獣・群獣・圏獣・狎獣・狡獣・困獣・祭獣・山獣・神獣・仁獣・瑞獣・聖獣・走獣・鳥獣・珍獣・闘獣・搏獣・百獣・伏獣・奔獣・猛獣・野獣・妖獣・離獣・猟獣・霊獣
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報