普及版 字通 「湘(漢字)」の読み・字形・画数・意味
湘
人名用漢字 12画
[字訓] にる
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は相(しよう)。〔説文〕十一上に湘水の名とする。南のかた衡山に発して、北流して洞庭湖に入る。湘・湘と併称し、景勝の地として知られ、湘八景の名がある。その神は湘君・湘夫人として〔楚辞、九歌〕に歌われている。道元の〔水経注、湘水〕に「其の水色なり」とあり、川の名もその意によるものであろう。〔詩、召南、采〕に「于(ここ)に以て之れを湘(に)る 維(こ)れ(き)と釜(ふ)とに」とあり、ゆがいてにることをいう。〔韓詩〕に字をに作り、その字と通用の義であろう。
[訓義]
1. 川の名、湘水。
2. と通じ、ゆがく、にる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕湘 ニル・ササラナミ/泊湘 ササラナミ
[語系]
湘・siangは同声。〔玉〕にを桑の葉の始めて色づく色としており、桑sangもその声が近い。霜shiangと同系の音で、声義に関係のある語であろう。
[熟語]
湘▶・湘淵▶・湘娥▶・湘魚▶・湘君▶・湘軍▶・湘竹▶・湘妃▶・湘流▶・湘霊▶
[下接語]
湘・江湘・衡湘・湘・赴湘・臨湘
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報