精選版 日本国語大辞典 「泥沼」の意味・読み・例文・類語
どろ‐ぬま【泥沼】
〘名〙
① 泥深い沼。
※子をつれて(1918)〈葛西善蔵〉「泥沼に脚を取られたやうに刻々と陥没しつつある」
② (比喩的に) いったん陥るとなかなか抜け出られない悪所・悪い環境をいう。
※一年有半(1901)〈中江兆民〉附録「政治的泥沼瓦斯の撒布者」
でい‐しょう ‥セウ【泥沼】
〘名〙 どろの深い沼。どろぬま。
※亜非利加内地三十五日間空中旅行(1883‐84)〈井上勤訳〉六「此に入るの道路は只一方を通ずるのみにて深林泥沼(テイセウ)左右より之を挟はさめり」
こい‐ぬま こひ‥【泥沼】
〘名〙 泥(こひじ)のある沼。どろぬま。
※新撰六帖(1244頃)六「こひぬまも水田のあぜに引芹はねにあらはれて袖ぬらしけり〈藤原為家〉」
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