淡水湖(読み)たんすいこ

精選版 日本国語大辞典 「淡水湖」の意味・読み・例文・類語

たんすい‐こ【淡水湖】

〘名〙 湖水一リットル中に含まれる塩類が五〇〇ミリグラム以下の湖沼。淡湖。〔欧米印象記(1910)〕

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デジタル大辞泉 「淡水湖」の意味・読み・例文・類語

たんすい‐こ【淡水湖】

淡水の湖。水中に含まれている塩類が1リットル中に0.5グラム以下の湖をいう。淡湖。
[類語]沼沢湖沼泥沼古池溜め池貯水池人工池遊水池用水池水瓶ダム湖水鹹水湖塩湖河跡湖三日月湖火口原湖火口湖陥没湖人造湖

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「淡水湖」の意味・わかりやすい解説

淡水湖
たんすいこ

湖水中に溶存している無機塩類濃度の合計が1リットル当り500ミリグラム(0.5‰)以下である湖。湖は水質の面から、湖水の塩分500mg/lを境に、淡水湖と塩湖に分類される。火山地域の一部の湖や潟湖(せきこ)、乾燥地域の内陸湖などを除けば、湖は一般に淡水湖である。淡水湖では、湖水の密度水温にもっとも大きく支配されるため、全循環湖となる場合が多い。湖の水温の季節変化の状態により、温帯湖では年に2回、熱帯湖寒帯湖では年1回、湖水は全層にわたって循環する。低緯度地方の熱帯湖のなかには、年間を通じつねに湖水が循環している例もある。また、年によって循環が全層に行き渡らず、深層水の停滞が次年度以降まで継続する湖もある(鹿児島県の池田湖など)。調和型湖沼の場合には、貧栄養湖から富栄養湖へとしだいに遷移するが、日本では、強酸性を示す酸栄養湖の存在も大きな特徴となっている。

[森 和紀]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「淡水湖」の意味・わかりやすい解説

淡水湖
たんすいこ
freshwater lake

湖水中の塩分が水1l中に 500mg以下の湖。湖を溶存成分多少基準にして分類したもので,地球上の湖沼のほとんどはこれに属する。 500mg以上の含有量のものは塩湖と呼んで区別する。一般に湖には流入口と流出口があり,このため湖水の成分はほぼ一定の濃度を保っている。

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世界大百科事典(旧版)内の淡水湖の言及

【塩水湖】より

…塩湖または鹹湖(かんこ)ともいう。これ以下のものを淡水湖,海水の浸入による塩分の多い湖を汽水湖と呼ぶ。塩湖の分布はアフリカ東部,アナトリア高原,オーストラリア,北アメリカ西部等に多く,南極地方にも存在する。…

【湖沼】より


[化学的性質]
 溶存成分は,その湖の周辺の地質や気候的条件により大きな変化を示す。溶存成分の量が500mg/l以下の湖は淡水湖,それ以上を塩水湖とする。また海水の侵入する湖を汽水湖と呼ぶ。…

※「淡水湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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