段(漢字)

普及版 字通 「段(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] ダン・タン
[字訓] だん・きたえる・わかつ

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
段石の形+攴(ぼく)。鍛冶(たんや)の素材をうって薄片とし、器を鍛冶するもので、鍛の初文。〔説文〕三下に「物を椎(つい)するなり」とあり、椎(つち)でうち鍛えることをいう。の公孫段、字(あざな)は子石。名と字と相対し、段石の意を用いる。分段の意があり、段階の意に用いる。

[訓義]
1. 段石、鍛冶する材質のもの、層をなしている。だん。
2. 段石をうつ、うちきたえる、かためる、かたまり。
3. うってわかつ、こわけする、段々とする。
4. きざはし、階段、段々。
5. しな、階層
6. わが国では六間を一段。地積三百六十歩、のち三百歩。

[古辞書の訓]
名義抄〕段 キル・ツタキル・ハシ・ムラ・クダリ・ツタツタ

[声系]
〔説文〕に段を「(たん)の省聲」とするが、左偏は段石の象形。〔説文〕に段声として緞・・鍛など四字を収める。は「石」にして段がその初文、鍛は鍛冶を加えることをいう。

[語系]
段・斷(断)・duanは同声。段は段石を切り出して椎を加え、鍛冶することをいう。また(絶)dziuat、截dziatも声の関係があり、tjiuanも切り出すことをいう。鍛tuanはそれを鍛冶する意である。

[熟語]
段階・段子・段氏段脩・段段段匹段疋段落段聯
[下接語]
一段・下段・階段・格段・後段・算段手段初段上段前段・大段・尾段・疋段・分段・別段・両段

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報