根室湾(読み)ネムロワン

デジタル大辞泉 「根室湾」の意味・読み・例文・類語

ねむろ‐わん【根室湾】

北海道東部根室半島から北方野付のつけまでの海域

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精選版 日本国語大辞典 「根室湾」の意味・読み・例文・類語

ねむろ‐わん【根室湾】

北海道東部の湾。根室半島北側から野付崎までの海域。冬期は結氷する。サケ・マス・イカ・カニ・ホタテガイなどの漁獲が多い。

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日本歴史地名大系 「根室湾」の解説

根室湾
ねむろわん

根室半島北岸のノッカマップ岬と野付のつけ半島の野付崎の間に位置する湾口約四二キロの湾。根室海峡を隔てて北東沖合には国後くなしり島が横たわるため、湾内は比較的波も立ちにくく穏やかである。水深は湾南東部で一五―二五メートル、北西部は浅く、竜神りゆうじん堆・バラサン浅瀬などの浅瀬があり、港湾は東部の根室港のみである。近世ネモロ湊にはネモロ場所の会所が置かれたが、「根諸会所の地は北に海を請、東西も纔の野続直に海を取廻し、(中略)年に寄冬夏の内氷海にも成り」(東蝦夷地場所大概書)と当湾が氷海となると記される。

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改訂新版 世界大百科事典 「根室湾」の意味・わかりやすい解説

根室湾 (ねむろわん)

北海道東部,根室半島の北側,根室海峡に向かって開く湾。湾口は広く,幅は約30kmにおよび,湾内はおおむね水深20m以下の浅海である。沿岸漁業の好漁場となっており,サケ,マス,ホタテなどの漁獲物が多い。湾岸は断崖が多く,湾内には東岸に根室港があるが,1月下旬から4月上旬にかけて結氷することに加えて,第2次大戦後,千島列島への玄関口としての機能を失ってからは根室半島南岸の不凍港花咲(はなさき)港が北洋漁業の基地として利用されることが多くなった。夏季は海霧に覆われることが多い。湾岸にある風蓮湖温根沼(おんねとう)などの海跡湖は,原始的景観を残し,冬季にはハクチョウの飛来でも知られる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「根室湾」の意味・わかりやすい解説

根室湾
ねむろわん

北海道東部、根室半島から北方の野付崎(のつけさき)にかけての海域で、根室海峡を隔てて国後島(くなしりとう)までの間をさす。南は隆起海食台の根室半島が横たわり、西は根釧(こんせん)台地の末端が根室湾に向かって傾斜しているため、河川はいずれも東流している。東部にある根室港は、かつては千島(ちしま)、歯舞(はぼまい)群島との連絡航路の基点であった。

[進藤賢一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「根室湾」の意味・わかりやすい解説

根室湾
ねむろわん

北海道東部,根室半島と野付崎に囲まれた湾。湾内の水深 50m以下で冬季は結氷。湾岸沿いに風蓮湖と温根沼の潟湖があり,一帯は野付風蓮道立自然公園に指定。湾内ではサケの定置網漁が行われ,南岸に根室港がある。

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