松屋筆記(読み)マツノヤヒッキ

デジタル大辞泉 「松屋筆記」の意味・読み・例文・類語

まつのやひっき【松屋筆記】

江戸後期の随筆。120巻。小山田与清おやまだともきよ著。明治41年(1908)刊。文化末年(1818)から弘化2年(1845)ころまでの約30年間にわたり、古今書物記事を抜き書きし、考証論評などを加えたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「松屋筆記」の意味・読み・例文・類語

まつのやひっき【松屋筆記】

随筆。小山田与清(ともきよ)著。文化末年(一八一八)頃から弘化二年(一八四五)頃までの約三〇年間に和漢古今の書から問題となる章節を抜き書きし、考証評論を加えたもの。もと一二〇巻あったが現在知られているものは八四巻。国学者の考証随筆として著名なものの一つ

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改訂新版 世界大百科事典 「松屋筆記」の意味・わかりやすい解説

松屋筆記 (まつのやひっき)

江戸後期の国学者小山田与清(ともきよ)の手になる辞書風随筆。120巻。1815年(文化12)ころより46年(弘化3)ころにかけての筆録で,諸書に見える語句を選び,寓目した書の一節を抄出しつつ考証,解釈を加える。その語句は約1万に及び,国語国文有職故実民俗などに関する著者の博識ぶりがうかがえる。もと120巻あったが現存84巻。1908年国書刊行会から活字本として刊行され3巻にまとめられた。
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