摘(漢字)

普及版 字通 「摘(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 14画

(旧字)
14画

[字音] テキ
[字訓] つむ・とる・ゆびさす

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(てき)。(帝)から出た字で締の意があり、まるく結ばれた形のものを(滴)・(てき)という。は指さきで摘(つま)みとること。〔説文〕十二上に「果樹の實を拓(ひろ)ふなり」とし、また「一に曰く、指もて之れにづくるなり」というのは、指摘の意であろう。摘出・摘除のように用いる。(てい)は字の形義近く、〔詩、風、君子偕老〕「象のなり」は象の飾りばさみ、髪を摘(つま)んで締めるものである。

[訓義]
1. つむ、つみとる。
2. つまむ、つまみとる、つまみまるめる。
3. えらぶ、えらびとる。
4. ゆびさす、しめす。
5. あばく、あばきだす。
6. (てき)と通じ、うつ。

[古辞書の訓]
名義抄 トル・ツム・ウツ ツツム・ムシル 〔立〕 ユク・フルフ・トラフ・ツツシム・ナク・ノゾク・キル・モル・ウツ・ヲリ・ムシル・カケ・マジフ・トル 〔字鏡集〕 ユビノツメ・サシハサム・ツム・ウゴカス・サク・トル・アラス・ウツ・ツク・ノゾク・ツツム

[語系]
tyek、thiekは声義近く、tyiは祭卓の脚部を×形に固く締める形、(締)dyiはその動詞形。

[熟語]
摘印・摘花・摘記・摘摘句摘抉・摘校・摘菜摘載摘索・摘出摘抄摘将摘茶・摘摘発・摘髪・摘伏摘僻・摘芳摘要摘離・摘裂摘録
[下接語]
瑕摘・刊摘摘・糾摘・抉摘摘・採摘・摧摘・指摘・捜摘・討摘

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報