デジタル大辞泉
「御御」の意味・読み・例文・類語
お‐み【▽御▽御/▽大▽御】
[接頭]名詞に付いて、尊敬の意を表す。「―足」「―ぐし」
[補説]「おおみ(大御)」の音変化したものとする説や、尊敬の接頭語「み」の上にさらに「お」を重ねたものとする説がある。母音で始まる語の上に付く場合が多い。
お‐ごう【▽御▽御】
《「おごぜ(御御前)」の音変化かという》他人の妻や娘を敬っていう語。また単に、妻、娘。おご。
「いつも―が古着をやるものを」〈虎明狂・米市〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
お‐ごう【御御】
〘名〙 (「お」は接頭語) 娘、または妻をさしていう語。
狂言では、娘や妻の名前として多く用いられた。おご。おごうじょろう。
※
御伽草子・福富長者物語(室町末)「隣のおごうは
軟障(ぜじゃう)だつ物のやれよりのぞきて」
[語誌]「おごう」は「おごぜ(御御前)」または「おごりょ(御御寮)」の転化した形とみる説がある。一方「ごう」は、
身分の高い女性を表わす「ご」から派生したとみる説もあり(
柳田国男「毎日の言葉」)、これによれば、最初は
老若問わず、尊敬すべき女性を「ご」といっていたと想定され、適用範囲が広がるに従って
敬意が薄れていったと考えられる。接頭語「お」があるものの、敬意はない。他人の娘に対して敬意をこめる場合は「おごうさま」を用いる。
お‐ご【御御】
〘名〙 (「お」は接頭語。「ご」は「ごぜ(御前)」の意)
①
武家において、台所のことをつかさどり、客を接待する者。
飯炊き女。
※
四河入海(17C前)一七「只飯を炊くをごなんどこそ、真実貴方の糧のない事をばしりたれぞ」
※
咄本・醒睡笑(1628)四「これのおごはことし二十にこそならるれ」
お‐み【御御】
〘接頭〙 (接頭語「お」「み」を重ねたもの) 尊敬の意を表わす。「おみあし」「おみ
おうぎ」「おみおび」「おみはぐろ」など。
[
補注]母音ではじまる語の上に付く場合が多い。「おおみ(大御)」の変化したものと説かれることが多いが、尊敬の接頭語「み」の上に、さらに「お」を付けて敬意を強めた形とみるべきであろう。
ご‐ご【御御】
〘名〙
① 人の
母親、または妻を敬っていう語。〔
名語記(1275)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報