帝郷（読み）ていきょう

精選版 日本国語大辞典

てい‐きょう ‥キャウ【帝郷】

〘名〙

① 天帝のみやこ。仙人の住む所。

※文明本節用集（室町中）「富貴非_二吾願_一帝郷(テイキャウ)不_レ可_レ期〔帰去来辞〕」

※江戸繁昌記（1832‐36）初「花時に方て観音台に上れば、真に雲に駕して帝郷に遊ぶの想を為す」 〔荘子‐天地〕

② 天子のいる所。みやこ。帝都。

※本朝無題詩（1162‐64頃）一〇・秋日遊古寺〈釈蓮禅〉「帝郷東畔仏家前、税駕徘徊心悄然」

※帰省（1890）〈宮崎湖処子〉三「吾郷の如き村落は、実に帝郷を去る遠からず、楽園の模型も尋ね難きにあらざるが如し」 〔江総‐并州羊腸坂詩〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【帝郷】ていきよう（きやう）

天帝・神仙の居。晋・陶潜〔帰去来の辞〕富貴は吾が願ひに非ず、はすべからず。

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出典　平凡社「普及版 字通」