改訂新版 世界大百科事典 「崔曙海」の意味・わかりやすい解説
崔曙海 (さいしょかい)
Ch`oe Sǒ-hae
生没年:1901-32
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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朝鮮の小説家。本名は崔鶴松、曙海は号。咸鏡北道(かんきょうほくどう/ハムギョンプクド)の生まれ。極貧の家庭に育ち、小学校も3年で中退している。16歳のとき間島(かんとう/チエンタオ)(現中国吉林(きつりん/チーリン)省延辺(えんぺん/イエンピエン))地方に移住、薪(たきぎ)取り、豆腐(とうふ)屋、飯場の現場監督などもした。1923年に帰国し、雑誌記者生活などをしながら10年間に50編ほどの短編を発表。『脱出記』『パットルの死』など初期の短編は彼の貧窮生活の体験を基礎にし、極度の貧困のなかで肩を寄せ合って生きる肉親の情愛と、貧困をもたらす根本原因への反抗の念を描いて、プロレタリア文学への傾斜を示した。
[大村益夫]
『大村益夫・長璋吉・三枝壽勝編・訳『朝鮮短篇小説選 上』(岩波文庫)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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