山気(読み)サンキ

デジタル大辞泉 「山気」の意味・読み・例文・類語

さん‐き【山気】

山中の冷え冷えとした空気
[類語]外気空気大気エア圧縮空気液体空気真空夜気熱気冷気草いきれ人いきれ

やま‐け【山気】

山師のような気質の意》万一の幸運を頼んで、思い切って事をしようとする心。やまき。やまっけ。「山気がある」「山気が出る」

やま‐き【山気】

《「やまぎ」とも》「やまけ」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「山気」の意味・読み・例文・類語

さん‐き【山気】

〘名〙
① 山中に生じる気。山中特有のひえびえとしてつめたい空気。山間のもや・霧。また、山酔いのこと。
※蕉堅藁(1403)三生石「雲根山気潤、埜火蘚紋乾」
暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉三「苔の香を嗅ぎながら冷え冷えとした山気(サンキ)を浴びて行くと」 〔淮南子‐墜形訓〕
成否のはっきりしない冒険的な事業に、自分の財産立場などをかけること。また、それを好むこと。やまぎ。やまけ。やまっけ。
和英語林集成初版)(1867)「Sanki(サンキ)ノ アル ヒト」

やま‐き【山気】

〘名〙 (「やまぎ」とも) =やまけ(山気)〔改正増補和英語林集成(1886)〕
雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉下「随分山気(ヤマキ)の有る男なれば」

やま‐け【山気】

〘名〙 (山師のような気質の意) 投機や冒険を好む気質。万一の幸運をねらって、思いきって物事をしようとする心。やまき。やまっけ。やまごころ
譬喩尽(1786)五「山気(ヤマケ)越えてじゃ腑抜者」

やまっ‐け【山気】

放浪記(1928‐29)〈林芙美子〉「実直過ぎるほどの小心さと、アブノーマルな山ッ気とで」

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普及版 字通 「山気」の読み・字形・画数・意味

【山気】さんき

山のようす。山の霊気。晋・陶潜〔飲酒、二十首、五〕詩 山氣、日夕に佳なり 飛鳥、相ひ與(とも)にる 此の中(うち)に眞り 辯ぜんと欲して、已に言を

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