精選版 日本国語大辞典 「万一」の意味・読み・例文・類語
まん‐いち【万一】
※殿暦‐長治元年(1104)一一月一一日「触穢時被レ行二除目一例万一事歟」
※雑俳・蓍萩(1735)「万一のため亀ほどな判を押」 〔後漢書‐鄧隲伝〕
[2] 〘副〙 ひょっとして。もしや。もしも。まんがいち。まんのいち。
※続日本紀‐天平宝字三年(759)三月庚寅「如不慮之表、万一有レ変、何以応レ卒」
ばん‐いち【万一】
〘名〙
① 万の中に一つ。ほとんどないが、まれにあるさま。副詞的に「ひょっとして」の意にも用いる。まんいち。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② すべてのこと。万事。
③ 多くのものの中で特別であること。
まん‐の‐いち【万一】
[1] 〘名〙 =まんいち(万一)(一)
※明衡往来(11C中か)下末「而久沈二病枕一。永絶二飡飯一。蘇生之憑已万之一也」
[2] 〘副〙 =まんいち(万一)(二)
※高野山文書‐元亨二年(1322)八月一〇日・僧勝玄田地質流券「但万之一、於二此田地一違乱違目出来事あらは可レ返二本直一者也」
まん‐いつ【万一】
〘名〙 =まんいち(万一)(一)
ばん‐いつ【万一】
〘名〙 =ばんいち(万一)
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