層状構造(読み)そうじょうこうぞう(英語表記)layering

岩石学辞典 「層状構造」の解説

層状構造

火成岩体が異なった性質岩石の独立した層状部分(sheet)で形成されている場合[Ingerson : 1935].独立したシートは厚さは数cmから数mと幅があり広い範囲に広がっている.各シートの接触部は明瞭なことも漸移することもあるが,境界に急冷部分は観察されない.層状構造マグマ分化作用過程重力による影響が考えられている.南アフリカのブシュヴェルド岩体の層状構造をホールが記載したが[Hall : 1932].この語はインガーソンが最初に使用した[Ingerson : 1935].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

化学辞典 第2版 「層状構造」の解説

層状構造
ソウジョウコウゾウ
layer structure

共有結合あるいは共有性の強い強固な結合によりつくられている平面層が,弱い結合によってこの平面層に垂直な方向に積み重ねられてできている構造.グラファイト,層状窒化ホウ素,ヒ素硫化モリブデン,雲母類,粘土鉱物類などがその例である.層間の結合力が弱いため,薄層にはがれやすい.また,層の重なり方の相違による多形が存在したり,重なりに不整合が認められることが多い.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android