好気味(読み)いいきみ

精選版 日本国語大辞典 「好気味」の意味・読み・例文・類語

いい‐きみ【好気味】

〘名〙 (形動)
気持がいいこと。いい気持。気分が爽快(そうかい)であるさま。
洒落本・仮根草(1796か)三子東深結妓「茶おぐっとのみ『アアいいきみだ』」
② (他人の不幸や失敗を喜び、あざけっていう) 胸がすくような気持。気持がいいさま。痛快。
人情本春色梅児誉美(1832‐33)初「すこしはやきもち心もあれば、よね八をにくみ、いいきみとおもふゆゑ」

いい‐きび【好気味】

〘名〙 (形動)
歌舞伎傾城金秤目(1792)中幕「いいきびだ。酔醒頭痛が直った」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「『ヲヤ落した、ヱヱ業腹な』『能気味(イイキビ)だねへ』」

よい‐きみ【好気味】

〘名〙 (形動)
① よい気分であるさま。いいきみ。よいきび。
※虎寛本狂言・呂蓮(室町末‐近世初)「私もさっぱりと致いて能気味で御座る」
② ざまを見ろといいたい気持。それ見たことかという気持。いいきみ。よいきび。
浄瑠璃双生隅田川(1720)二「主人手向胸板をつかふか、鯉の恨眼をくらふか、エよい気味とせちがふ所へ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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