天岩戸神社(読み)あまのいわとじんじや

日本歴史地名大系 「天岩戸神社」の解説

天岩戸神社
あまのいわとじんじや

[現在地名]高千穂町岩戸

五ヶ瀬川の支流岩戸川を挟み東本宮と西本宮がある。主祭神は東本宮が天照皇大神、西本宮が大日尊を祀る。「日向地誌」によれば、西本宮にあたる天岩戸神社の旧称は天磐戸あまのいわと神社、東本宮にあたるうじ神社は氏社であったが、明治四年(一八七一)に現社名に改称された。西本宮対岸の断崖には天照大神が籠ったという天石窟あまのいわやがあると伝えられ、神体として祀られている。昭和四五年(一九七〇)天岩戸神社と氏神社の合併が承認され、天岩戸神社の西本宮と東本宮となった。

天岩戸神社
あめのいわとじんじや

[現在地名]橿原市南浦町字岩戸東

天香久あめのかぐ山南麓に鎮座し、天照あまてらす大神を祀る。神代に天照大神が幽居した天石窟と伝える岩穴を拝する形をとり、神殿はない。「延喜式」神名帳十市とおいち郡「坂門サカトノ神社鍬靫」にあてる説もある(五郡神社記・大和志料)

天岩戸神社
あまのいわとじんじや

[現在地名]大江町字仏性寺

二瀬ふたせ(宮川)が深い峡谷をつくる辺り、東岸の岩壁にはりつくように鎮座し、対岸日陰ひうらヶ岳に向かう。祭神手力雄命。

如来によらい(高野山真言宗)鎮守として祀られ、如来院住職が代々別当として当社を管理したといわれる。社務所から岩伝いに本殿下まで行き、そこからは鎖につかまって本殿に参詣する。本殿の裏側に川をふさぐ形で巨岩があり、岩の上部は平坦で神が座して天降ったといわれ、御座石とよぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「天岩戸神社」の意味・わかりやすい解説

天岩戸神社
あまのいわとじんじゃ

宮崎県高千穂(たかちほ)町岩戸(いわと)に鎮座。岩戸川を挟み、東本宮に天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)、西本宮に大日孁尊(おおひるめのみこと)を祀(まつ)る。社殿背後の崖(がけ)にある岩屋は天照皇大神がこもった所と伝え、西本宮の御神体となっている。社伝によれば、天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が鎮祭された古社であるという。例祭は、東本宮が9月22、23日、西本宮が5月2、3日。11月3日には国の重要無形民俗文化財指定の岩戸神楽(かぐら)三十三番公開祭が行われ、午前10時に開始され、午後10時に終了するが、数多くの拝観者がある。

[落合偉洲]


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デジタル大辞泉プラス 「天岩戸神社」の解説

天岩戸神社

宮崎県西臼杵郡高千穂町にある神社。創祀は不明。天岩戸(あまのいわと)神話舞台となった洞窟を神体とする。祭神は天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)(東本宮)、オオヒルメノミコト(西本宮)。国の重要無形民俗文化財に指定された「岩戸神楽」を継承する。

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