土下座(読み)ドゲザ

デジタル大辞泉 「土下座」の意味・読み・例文・類語

ど‐げざ【土下座】

[名](スル)
昔、貴人通行の際に、ひざまずいて額を低く地面にすりつけて礼をしたこと。
申し訳ないという気持ちを表すために、地面や床にひざまずいて謝ること。「土下座して許しを請う」
[類語]平伏平身低頭叩頭ぬかずくひれ伏す伏し拝む三拝九拝ひざまずく

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精選版 日本国語大辞典 「土下座」の意味・読み・例文・類語

ど‐げざ【土下座】

〘名〙
大名や貴人などが通行する際、一般の人が路上にひざまずいて平伏すること。
※雑俳・柳多留‐一一一(1830)「ちりうち払ひつつと立土下座の士」
② 地面や床にひざまずいて謝罪の気持を表わすこと。
記念碑(1955)〈堀田善衛〉「土下座して涙を流し、わたくしたちの努力が足りませんでしたので、むざむざと焼いてしまいました。申訳ない次第でございます、〈略〉などと口のなかで呟いている男がいた」

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改訂新版 世界大百科事典 「土下座」の意味・わかりやすい解説

土下座 (どげざ)

身分の高い人の通行などに際して地べたにひざまずいて礼をすること。跪礼(きれい)は屋の内外を問わず日本古来の礼法で,《魏志倭人伝》に〈あるいは蹲(うずくま)り,あるいは跪(ひざまず)き,両手地により恭敬をなす〉とあり,大化改新後,跪礼を廃して立礼を採用(天武紀11年9月勅)したが行われなかった。屋外での跪礼すなわち土下座は《弘安礼節》にもみえ,江戸時代には大名の通行に際して庶民は土下座をさせられた。一方武士もまた身分によって,宮方上級公卿には土下座する定めであった。
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