あい‐てい【哀帝】
[一] 前漢第一三代の
皇帝(在位
前七‐前一)。姓は劉
(りゅう)。官制の
改名、
改制を多く行なう。
没後、
外戚の王氏が
勢力を盛り返した。(
前二六‐前一)
[二] 東晉第六代の皇帝(在位
三六一‐三六五)。姓は
司馬。
戸口調査を実施し、
人民の土地定着に努める。(
三四一‐三六五)
[三] 唐の第二〇代皇帝(在位
九〇四‐九〇七)。姓は李。昭宗の子。一三歳で即位したが、
実権を握った
朱全忠によって
帝位を奪われ、唐朝は滅亡した。(
八九二‐九〇八)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
哀帝
あいてい
(前26―前1)
中国、前漢末期の第12代皇帝(在位前7~前1)。姓名は劉欣(りゅうきん)。定陶王康の子で、元帝の孫にあたる。3歳で定陶王を継ぎ、嗣子(しし)のなかった成帝(元帝の子)にみいだされて、その後を継いだ。在位中、土地所有額の制限などの改革を試みるが、傅(ふ)氏、王氏らの外戚(がいせき)が勢力を争う状況のなかで、みるべき成果をあげることができず、末年には、のちに新を建国する王莽(おうもう)の活躍する道を開いてしまった。
[尾形 勇]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例