精選版 日本国語大辞典 「取寄」の意味・読み・例文・類語
とり‐よ・せる【取寄】
〘他サ下一〙 とりよ・す 〘他サ下二〙
① 物を手許に引き寄せる。
② 持ってこさせる。また、注文して送ってよこさせる。
③ 人を近くに呼び寄せる。人を近づける。手もとに引き取る。また、人を迎え入れる。
※源氏(1001‐14頃)真木柱「じはふなる人のゆき所あるまじきをとて、とりよせもてかしづき給は」
④ 同じ所に寄せ集める。
※宇治拾遺(1221頃)九「目鼻一所にとりよせたるやうにて、世の人にも似ぬありけり」
⑤ 攻め寄せる。
とり‐よ・る【取寄】
〘自ラ四〙 (「とり」は接頭語)
① 近よる。親しく交わる。
※源氏(1001‐14頃)東屋「君もいとあらまほしく、心かしこくとりよりにけりと思けり」
② よりどころとする。頼る。
※十問最秘抄(1383)「取よる所は師匠を本として」
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