精選版 日本国語大辞典 「前句」の意味・読み・例文・類語
まえ‐く まへ‥【前句】
〘名〙
※撃蒙抄(1358)「是等の句詞多きやうなれども、前句の合ひしらひによる也」
② 「まえくづけ(前句付)②」の略。
※雑俳・千枚分銅(1704)「紙入に質の札やら前句やら」
③ 遊里で、女郎の方から先に物を言いかけること。男に合わせる付合の逆をいう。
※評判記・難波鉦(1680)四「前句といふは、おとこの物いわぬさきに、女ろうからいひかけてまけぬやうのこと」
ぜん‐く【前句】
〘名〙
① 前の句。前の語句。
※名語記(1275)六「前句、後句、対揚の義也」
② =まえく(前句)①
※洒落本・白狐通(1800)未亡人「『妻にるひしたるものゆへ、其すじはいやだの』『そんならぜん句(ク)いたしやせう』『おもどりなら、うち越がむづかしいから、わたしが付やせう』」
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