南部忠平(読み)ナンブチュウヘイ

デジタル大辞泉 「南部忠平」の意味・読み・例文・類語

なんぶ‐ちゅうへい【南部忠平】

[1904~1997]陸上競技選手。北海道の生まれ。昭和6年(1931)走り幅跳びで7メートル98の世界新記録樹立翌年ロサンゼルスオリンピックでは三段跳び優勝

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百科事典マイペディア 「南部忠平」の意味・わかりやすい解説

南部忠平【なんぶちゅうへい】

陸上競技選手。北海道出身。1928年早稲田大学4年生のときアムステルダムオリンピック三段跳びで4位入賞,金メダル織田幹雄とともに早稲田大学陸上部黄金時代を築いた。1932年ロサンゼルスオリンピックでは走幅跳びは3位だったが,三段跳びに15.77mの世界新記録で優勝,走幅跳び前年に神宮競技場で7.98mの世界新記録を樹立しており,同記録は1970年まで日本記録であった。引退後,鳥取女子短大学長などを歴任
→関連項目田島直人

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改訂新版 世界大百科事典 「南部忠平」の意味・わかりやすい解説

南部忠平 (なんぶちゅうへい)
生没年:1904-97(明治37-平成9)

陸上競技選手。北海道出身。インター・ミドル大会で一人で30数点を獲得して優勝するなど,中学時代から跳躍競技天分を発揮した。早稲田大学専門部に進学織田幹雄とともに早大陸上競技黄金時代を築いた。1931年に神宮競技場で走幅跳びに7.98mの世界新記録を樹立,同記録は70年に山田宏臣が破るまで日本記録であった。1932年オリンピック・ロサンゼルス大会では走幅跳びは足を痛めて第3位だったが,三段跳びに15.72mの世界新記録で優勝,跳躍日本の名を世界に発揚した。32年毎日新聞大阪本社に入社,59年退社後,北海道女子短大,京都産業大教授,鳥取女子短大学長を歴任。《私のスポーツ人生》の著書がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南部忠平」の意味・わかりやすい解説

南部忠平
なんぶちゅうへい

[生]1904.5.24. 北海道
[没]1997.7.23. 大阪,吹田
陸上競技選手。早稲田大学在学中から多くの競技大会で活躍した。1928年アムステルダム・オリンピック競技大会で三段跳び 4位,1932年のロサンゼルス・オリンピック競技大会では 15.72mの世界新記録で三段跳びに優勝,走り幅跳びでも 3位に入賞した。1931年の走り幅跳びの記録 7.98m(世界新)は,39年間日本記録として破られることがなかった。1961年紫綬褒章,1983年国際オリンピック委員会 IOCのオリンピック・オーダー銀章,1993年勲三等瑞宝章受章

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「南部忠平」の意味・わかりやすい解説

南部忠平
なんぶちゅうへい
(1904―1997)

陸上競技の名選手。北海道札幌市出身。早稲田(わせだ)大学卒業。1928年(昭和3)のオリンピック・アムステルダム大会の三段跳びで4位入賞。32年のオリンピック・ロサンゼルス大会では、同種目に15メートル72の世界新記録を跳んで優勝。走幅跳びでも3位に入賞した。天才的なばねの持ち主で、1931年に走幅跳びで7メートル98の日本記録を出し、ヘルメス杯を受けたが、どうした手違いか、本人には通知がなく63年(昭和38)に本人が知って改めて受け取ることになったというエピソードがある。なお、この日本記録は70年まで破られなかった。日本陸上競技連盟役員のほか、鳥取女子短期大学(現鳥取短期大学)学長を務めた。61年紫綬(しじゅ)褒章を受章。

[石井恒男]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「南部忠平」の解説

南部忠平 なんぶ-ちゅうへい

1904-1997 昭和-平成時代の陸上競技選手,教育者。
明治37年5月24日生まれ。昭和3年アムステルダム五輪の三段跳びで4位。6年走り幅跳びで7m98cmの世界新記録。7年ロス五輪の三段跳びで15m72cmの世界新記録で金メダル。走り幅跳びで銅メダル。毎日新聞運動部長をへて,鳥取女子短大学長などをつとめた。平成9年7月23日死去。93歳。北海道出身。早大卒。

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