南湖(読み)なんこ

精選版 日本国語大辞典 「南湖」の意味・読み・例文・類語

なん‐こ【南湖】

中国、湖北省中南部、江陵県の南にある湖。

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日本歴史地名大系 「南湖」の解説

南湖
なんご

[現在地名]茅ヶ崎市南湖一―七丁目

茅ヶ崎村の西南部に位置する枝郷。東はひら島から西は相模川境までの海岸寄りの漁村のみをいう場合と、北の東海道沿いの茶屋町までを含む場合とがある。「風土記稿」に「土俗南湖村と呼て別村の如し」とある。天正一八年(一五九〇)四月日の豊臣秀吉禁制(県史三)の「相模之国茅崎郷両浜二ケ所」にあたると思われる。元禄国絵図に「茅崎枝郷南湖村」とみえる。

慶安二年(一六四九)・元禄一五年(一七〇二)柳島やなぎしま村との浜争論(茅ヶ崎市史一)には「南胡村」として記され、幕府裁許状(同書)も「南子村名主百姓中」に宛てられており、独立した村のように扱われている。享保三年(一七一八)には茅ヶ崎村(本村)との間に課役負担の割当対立から起こった分村要求訴訟でも「南郷村」と称し(同書)、幕府役人通行時には南郷村名主が召出される大村であるとして茅ヶ崎村の枝郷であることを否定した。本高はなく、三六艘の舟を高とし諸漁諸役年貢などを勤めるという。明和五年(一七六八)に幕府裁定で決着し、その出入落着請書(同書)では茅ヶ崎村「枝郷南湖猟師町」と称している。

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デジタル大辞泉プラス 「南湖」の解説

南湖

福島県白河市、国指定史跡かつ名勝の南湖公園内にある溜池。「なんこ」と読む。もとは大沼と呼ばれていた湿地に堤を作り、水を溜めたもの。1801年、白河藩主・松平定信が“士民共楽”(士農工商身分の隔てなく共に楽しむ)という思想のもとに建設した公園の中核をなす。名称は中国唐代の詩人・李白の漢詩に由来。池の周囲には桜や松、カエデなどの樹木が植えられ、四季折々の景観が美しい。農水省による「ため池百選」に選定されている。

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