酸、アルカリなどの刺激性の化学物質が皮膚に付着したために起こる皮膚障害で、他の熱傷よりは深いものになりやすい傾向があります。
一般的には、アルカリによるもののほうが酸によるものよりも深い部分にまで症状が出やすいようです。
化学物質によって受傷部の色調は異なり、
灯油がついた衣服を着ていて起こる灯油皮膚炎では、通常は
熱傷に準じた検査を行います。
基本的には熱傷の治療と同じですが、化学熱傷では深いものとなりやすく、
化学物質が手につかないように気をつけながら、ただちに布類でやさしくふき取ってから、大量の水で洗い流すことが大切です。ただし、生石灰の場合は、水と反応して熱を出すので注意が必要です。
中和を考えて、薬剤をさがすような時間をかける必要はありません。また、中和剤によってかえって受傷する場合もあります。
堀川 達弥
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
…高温の気体,液体,固体に触れることによって発生する皮膚障害。酸やアルカリなど化学薬品による皮膚の障害もやけどといわれるが,これは化学熱傷とよばれる。やけどの程度は,深さと広さによって決定される。…
※「化学熱傷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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