デジタル大辞泉
「何時」の意味・読み・例文・類語
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いつ【何時】
[1] 〘代名〙
① 不定称。(未来および過去の事がらについて)
(イ) その事のある、または、あった時が不定であることを表わす。
※
万葉(8C後)一五・三七〇五「
竹敷(たかしき)の玉藻なびかし漕ぎ出なむ君がみ船を
伊都(イツ)とか待たむ」
※
徒然草(1331頃)七一「いつとは思ひ出でねどもまさしく有りし心ちのするは」
(ロ) その事のある、または、あった時点に関する疑問を表わす。
※万葉(8C後)二〇・四四三六「闇の夜の行く先知らず行く我を伊都(イツ)来まさむと問ひし子らはも」
※新古今(1205)秋上・三六〇「み山路やいつより秋の色ならん見ざりし雲の
夕暮の空〈
慈円〉」
② (あとに、
助詞「より」を伴って) いつもの時。ふだん。
平生。
※
落窪(10C後)一「これはいつよりもよく縫はれよ」
※光悦本謡曲・
松虫(1514頃)「今日はいつより酒をたたへ、遊楽遊舞の
和歌を詠じ、人の心を慰め給へ」
※
俳諧・訂正蒼虬翁句集(1847)春「いつ暮て
水田のうへの春の月」
なん‐じ【何時】
〘名〙 時刻が不明なとき、または時刻を特に指定する必要のないときに用いる。なんどき。
※
当世書生気質(1885‐86)〈
坪内逍遙〉二「『モウ何時
(ナンジ)じゃ』、『モウ十時半でございませう』」
なに‐どき【何時】
〘名〙 いつごろ。いつ。どの時刻。なんじ。なんどき。
※清輔本古今(905‐914)恋五「としふれば
こころやかはる
あきのよのながきもしらずねしはなにとき」
なん‐どき【何時】
〘名〙 いつ。いつごろ。どの時刻。副詞的にも用いる。いつなんどき。なにどき。
※
義経記(室町中か)四「今宵はなんときにかなりぬらん」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「何時」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報