仕替(読み)しかえる

精選版 日本国語大辞典 「仕替」の意味・読み・例文・類語

し‐か・える ‥かへる【仕替】

〘他ハ下一〙 しか・ふ 〘他ハ下二〙 (「し」はサ変動詞「する」の連用形)
① やりなおす。改めて行なう。とりかえる。また、古いものを直す。
※宇津保(970‐999頃)蔵開中「大将見給ひて『味気なの宣旨書や』と独言(ひとりご)ちて、宿直装束しかへて、召あれば参り給ぬ」
落窪(10C後)二「御調度、あるよりもいかめしうしかへて」
② (自動詞的に用いて) 江戸時代遊女などが、勤めの場所をかえる。くらがえをする。主として上方で用いられた語。
浮世草子傾城歌三味線(1732)二「京の島原一文字屋から、仕替(シカヘ)たい女郎があると」

し‐かえ ‥かへ【仕替】

〘名〙 (動詞「しかえる(仕替)」の連用形の名詞化)
① やりなおすこと。とりかえること。
随筆守貞漫稿(1837‐53)五「羅宇屋〈略〉京坂にてはらうのしかえと云」
② 江戸時代、遊女がつとめの場所をかえること。上方で多く用いられた語。くらがえ。住みかえ。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)三「其内に此廓へ大橋殿がしかへの新造。嬉しや側離れずは若殿様に廻り逢ふまい物でもないと、わたし傾城に身を売り」 〔随筆・守貞漫稿(1837‐53)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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