独言(読み)ドクゲン

デジタル大辞泉 「独言」の意味・読み・例文・類語

どく‐げん【独言】

[名](スル)ひとりごとをいうこと。独語
[類語]独り言独話独語独白モノローグつぶや独り

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「独言」の意味・読み・例文・類語

ひとり‐ごと【独言】

[1] 〘名〙 相手がいないのに、自分ひとりでものを言うこと。人に話しかけるのではなく、無意識にことばが口をついて出ること。また、そのことば。独語(どくご)。独言(どくげん)
※土左(935頃)承平五年一月九日「この歌をひとりごとにしてやみぬ」
[2]
[一] (ひとり言) 室町中期の連歌論書。一巻。心敬著。応仁二年(一四六八成立。「方丈記」をふまえて、連歌詠作の心構えや当時の連歌界の状況を書いたもの。
[二] (独ごと) 俳諧論書。二冊。上島鬼貫著。享保三年(一七一八)刊。俳論、自分の俳歴などを書き留めたもの。俳諧の根本義を「まこと」に置いて心主詞従の主張を説く。

どく‐げん【独言】

〘名〙 ひとりごと。独語。
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉四「大江匡房かげにて之を聞き、『義家は、才ある武者なれども、未だいくさの道を知らざるは、誠に惜しきことなり』と独言せり」

ひとり‐ご・つ【独言】

〘自タ五(四)〙 (「ひとりごと(独言)」の動詞化) ひとりごとを言う。
※延喜御集(967‐1000頃)「つひに名たちてえつかうまつらでつれづれ猶ひとりごちけり」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「独言」の意味・わかりやすい解説

独言
ひとりごと

江戸時代中期の俳諧論書。上島鬼貫 (うえじまおにつら) 著。2冊。享保3 (1718) 年刊上巻には,「まことの外に俳諧なし」という考えに到達した作者の根本思想を,句作や修業上の諸方面から説き,下巻には,四季おりおりの景観人事に関する観察を綴っている。

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普及版 字通 「独言」の読み・字形・画数・意味

【独言】どくげん

独り言。

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