宣旨書(読み)せんじがき

精選版 日本国語大辞典 「宣旨書」の意味・読み・例文・類語

せんじ‐がき【宣旨書】

〘名〙
小右記‐天元五年(982)二月二〇日「以御社諸大夫近衛府使之由、遣宣旨云々」
② (宣旨は、天皇上卿の意をうけて外記あるいは弁官の史が執筆することから) 直筆でない書状。代筆された書状。
※宇津保(970‐999頃)蔵開中「『あぢきなのせんじがきや』とひとりごちて」

せじ‐がき【宣旨書】

源氏(1001‐14頃)夕霧「われはさらにえかくまじとのたまへば〈略〉若若しきやうに、せじがきはたきこえさすべきにやは」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の宣旨書の言及

【宣旨】より

…元来は律令官制で上司が配下に口頭で命を下すことを〈宣〉といい,宣の内容を宣旨といった。また,宣をうけた配下が宣旨を備忘のために紙上に書き留めたものを宣旨書といった。宣旨書の様式は,次のようである。…

※「宣旨書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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