人外(読み)ニンガイ

デジタル大辞泉 「人外」の意味・読み・例文・類語

にん‐がい〔‐グワイ〕【人外】

人としての正しい道にはずれること。また、その人。ひとでなし。
「会はずに帰って―の名を取れか」〈浄・反魂香

じん‐がい〔‐グワイ〕【人外】

人間の住む世界の外。俗世間の外。また、出家境涯
人の道にはずれていること。にんがい。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「人外」の意味・読み・例文・類語

にん‐がい ‥グヮイ【人外】

〘名〙
① (形動) 人の道にはずれること。人倫にはずれているさま。また、その人。人でなし。〔文明本節用集(室町中)〕
浄瑠璃烏帽子折(1690頃)一「武士と思へば恨も有る、牛馬に劣りたる人外(ニングイ)と思召せ」
人別帳に記載されない勘当者や駆け落ち者など。また、特に、家畜などの獣類を殺すことを業とする人。
浮世草子好色敗毒散(1703)二「傾城屋人外(ニングヮイ)の訴訟御取上げなければ」

じん‐がい ‥グヮイ【人外】

〘名〙
① 人間の住む俗世間の外。名利(みょうり)を離れた境地。また、出家の境涯。〔文心雕龍‐情采〕
② 人の道にはずれること。にんがい。
③ 人並な扱いを受けられないもの。にんがい。

ひと‐はずれ ‥はづれ【人外】

〘名〙 (形動) =ひとなみはずれ(人並外)〔文明本節用集(室町中)〕
談義本・老子形気(1753)二「家内のくらしかた簡略過て人はづれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「人外」の解説

人外

松浦寿輝小説。「にんがい」と読む。2019年刊行。同年、第72回野間文芸賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android