ヘレフォード(英語表記)Hereford

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘレフォード」の意味・わかりやすい解説

ヘレフォード
Hereford

イギリスイングランド西部,ヘレフォードシャーの行政府所在地。ウースター南西約 40kmにあり,ワイ川に臨む。7世紀初めセバーン川を渡ってやって来たサクソン人(ザクセン人)が建設した集落に始まり,676年司教座が置かれた。ウェールズに接した辺境地方を守るため 11世紀に城塞が築かれ,軍事的要地として発展。13世紀イングランドによるウェールズの征服とともに軍事的重要性を失ったが,1215~16年商人ギルド勅許を受け,13~16世紀は羊毛産業で発展。農業地帯の商工業中心地で,ヘレフォード種ウシの取り引きや,果実酒,ジャム,果実缶詰,ビールなどの製造が盛んなほか,家具,ガラス,皮革ニッケル合金煉瓦などの工業がある。市内には 11世紀創建の聖母マリア・聖アゼルベルト大聖堂をはじめとする古い建築物が多数保存されている。人口 5万6373(2001)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘレフォード」の意味・わかりやすい解説

ヘレフォード
へれふぉーど
Hereford

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。家畜ウシの1品種で、イングランドのヘレフォード県が原産地で古くから改良されて成立した肉用種である。1790年に公認され、1846年から登録が開始された。アメリカ、アルゼンチンでもっとも飼育数が多い。毛色赤褐色で白面であることが品種の特徴で、頸(くび)、胸、、下肢、尾房も白い。角(つの)は側下方へ伸びているが、アメリカでは20世紀の初めに無角ヘレフォードを新品種として作成した。有角、無角とも中形で、体重は雄1200キログラム、雌650キログラム、体高は雄1.4メートル、雌1.27メートルで、典型的な肉用型をしている。体質は強健で、耐寒性、抗病性が強く、適応力もあり、とくに耐粗飼性で放牧能力において優れている。やや晩熟で455日齢で約400キログラムに達する。

[西田恂子]


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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ヘレフォード」の解説

ヘレフォード Hereford, William Francis

1873-1953 アメリカの宣教師
1873年3月2日生まれ。明治35年(1902)カンバーランド長老主義教会外国宣教会から派遣されて来日,和歌山,伊勢(いせ)をへて広島で30年余伝道にあたる。日本基督(キリスト)教会広島教会と広島東伝道教会の合同に貢献し,三次(みよし),福山などで教会建設をたすけた。1953年12月22日死去。80歳。アラバマ州出身。

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デジタル大辞泉 「ヘレフォード」の意味・読み・例文・類語

ヘレフォード(Hereford)

家畜のの一品種。英国南西部のヘレフォード州の原産。肉用種。体は赤褐色で頭から腹にかけて白い。

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