ターター財閥(読み)ターターざいばつ

百科事典マイペディア 「ターター財閥」の意味・わかりやすい解説

ターター財閥【ターターざいばつ】

インド経済の中枢をにぎる最大の財閥。ターターJ.N.Tata〔1839-1904〕が1874年紡績工場を興し,1907年ターター鉄鋼を設立,両次の大戦を通じて発展し,国内生産の約8割を占めた鉄鋼を中心に電力,機械,綿業,金融などにわたる50余社を支配。戦後の経済開発期にも政府や世界銀行の支援でさらに躍進した。
→関連項目エア・インディア[会社]ジャムシェドプルパールシービルラー財閥

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世界大百科事典 第2版 「ターター財閥」の意味・わかりやすい解説

ターターざいばつ【ターター財閥 Tātā】

ビルラー財閥とともにインドの巨大財閥のへきの一つ。ボンベイのターター父子会社Tātā Sons Pvt.Ltd.という本社持株会社の下に,ターター鉄鋼社(TISCO)を筆頭に数十社の直系大会社を擁する。その総従業員数は30万人ちかく,資産や売上高でみてインドの全民間企業の約1割を占める。その歴史は長く,ロマンに富む。創立者のジャムセトジー・ターターJamsetji N.Tātā(1839‐1904)が1869年に綿花商から綿紡織業へ転進したのが起源

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世界大百科事典内のターター財閥の言及

【ジャムシェドプル】より

…人口46万1000(1991),大都市域人口82万9000(1991)。ターター財閥が1907年にここにインド最初の製鉄所を建設し,財閥の創始者ジャムシェドジ・ターターにちなんで命名した。20年代から蒸気機関車,車両,鋼管・鋼板,農業機械,被覆電線などの諸工場が主として同財閥によって建設され,重工業都市に成長した。…

※「ターター財閥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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