ショプロン(英語表記)Sopron

デジタル大辞泉 「ショプロン」の意味・読み・例文・類語

ショプロン(Sopron)

ハンガリー北西部の町。ドイツ語エーデンブルクオーストリアとの国境近くに位置する。古代ローマ時代よりスクラバンティアとよばれ、交通要衝として栄えた。オスマン帝国に攻撃されなかったため、他のオスマン帝国領から移住者が集まり発展。17世紀に大火に見舞われたが、のちにバロック様式で再建された建造物が数多く残っている。ケークフランコシュという赤ワイン産地として有名。作曲家フランツ=リスト生地

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改訂新版 世界大百科事典 「ショプロン」の意味・わかりやすい解説

ショプロン
Sopron

ハンガリー最西端,オーストリアとの国境にある都市。ドイツ名エーデンブルクÖdenburg。人口5万6000(1993)。イリュリア人ケルト人,ローマ人のあと,10世紀にハンガリー人が入ると,オーストリアとの抗争の地となる。トルコ支配を免れたので中世建物や都市構造が今も残る。第1次世界大戦後住民投票でハンガリーに帰属。第2次大戦末期にはファシスト拠点となる。音楽家F.リストにちなむ博物館がある。伝統工業繊維とブドウ酒製造。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショプロン」の意味・わかりやすい解説

ショプロン
Sopron

ドイツ語ではエーデンブルク Ödenburg。ハンガリー西部の都市。オーストリア国境に近く,アルプス山系東端に位置する。すでに紀元前ケルト人の集落スカルバンティアとして知られた。中世後期のベネディクト会聖堂や,F.J.ハイドンが楽長をつとめたエステルハージ家の館など歴史的建造物が多く,近郊山地の美しい風景と相まって,観光地として知られる。ワイン醸造が盛ん。人口5万 5140 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ショプロン」の意味・わかりやすい解説

ショプロン
しょぷろん
Sopron

ハンガリーの北西端、アルプス東山麓(さんろく)の小都市。人口5万6175(2001)。オーストリアのウィーンに近く(約60キロメートル)、ハンガリーでもっとも西欧化している都市の一つ。市内は、ローマ時代の城址(じょうし)、中世の教会や邸宅など名所旧跡が多く、この地で生まれた作曲家リストの記念博物館がある。郊外にはハイドンが招かれて滞在したエステルハージ家の宮殿がある。食品、繊維、木材工業が盛んで、赤ぶどう酒「ケークフランコシュ」は有名。

[古藤田一雄]

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