デジタル大辞泉
「とくとく」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
とく‐とく
〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 水、しずく、涙などがしたたり落ちるさまを表わす語。現在では普通、口の小さな入れものから液体が流れ出るさまをいうことが多い。
※
源平盛衰記(14C前)二五「御涙の温々
(トクトク)と落ちけるが」
※傷ついた葦(1970)〈
曾野綾子〉「おさけをひとり手酌でとくとくと注ぎながら」
② ゆっくりと足を踏みしめて歩くさまを表わす語。
※禅鳳雑談(1513頃)「さかをあがる時、身をかろく
もちて、ひっしめて、そくそくとあがればよし。又くだる時は、力を入
(いれ)とくとくと
あしをふみさだめてくだり候へばよし」
③ 小きざみにうつ音を表わす語。
※俳諧・誹諧独吟集(1666)下「見しはさめぬる
邯鄲(かんたん)の夢 とくとくと打
(うち)つる脉やあがるらん」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報