デジタル大辞泉
「ちろり」の意味・読み・例文・類語
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ちろり
〘副〙 (「と」を伴って用いることもある) 動きがわずかであるさま、瞬間的であるさまなどを表わす語。ちらと。ちらり。ちろりっ。
※俳諧・野
集(1650)六「ちろりと
蛍窓に飛暮 人玉のでたるをなににたとへまし」
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ちろり
酒を燗(かん)するための容器で、酒器の一種。注(つ)ぎ口、取っ手のついた筒形で、下方がやや細くなっている。銀、銅、黄銅、錫(すず)などの金属でつくられているが、一般には錫製が多い。容量は0.18リットル(一合)内外入るものが普通である。酒をちろりに入れて、湯で燗をする。ちろりの語源は不明だが、中国に、ちろりに似た酒器があるところから、中国から渡来したと考えられている。江戸時代によく使用されたが、現在も小料理屋などで用いているところもある。
[河野友美]
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ちろり
酒を温めるための金属製の器。銚釐と書き,直接に地炉の灰中で温める意から地炉裏とも書く。多くはスズ,銅,銀,真鍮製。一般に筒形で下方がすぼまり上部につぎ口と取手を付け,湯の中に入れて温める。
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世界大百科事典(旧版)内のちろりの言及
【酒器】より
…一般的なものは,1~2合(1合は約0.18l)用の燗(かん)徳利と,1升(約1.8l)入り,5合入りなどの貧乏徳利で,前者は[猪口](ちよこ)と組み合わせて独酌やうちわの小宴に,後者は小買いをする客に対する酒屋の貸容器として利用された。燗徳利は湯に入れて間接的に酒を温めるもので,それをさらに簡便にしたのが注ぎ口と把手をつけた金属製の〈ちろり〉である。これに対して,銚子を簡略化した燗鍋は直接火にかける直燗の容器であった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」