ニシキギ科(読み)にしきぎか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニシキギ科」の意味・わかりやすい解説

ニシキギ科
にしきぎか
[学] Celastraceae

双子葉植物、離弁花類。直立性またはつる性木本。葉は対生または互生し、単葉。花は放射相称で小形、多くは集散花序につき、4数性または5数性。両性のものが多いが、雌雄異株のものもある。雄しべ花弁は平坦(へいたん)な花盤の上につく。子房は上位。果実は蒴果(さくか)、翼果、液果など。種子はしばしば鮮やかな色の仮種皮(かしゅひ)に覆われる。世界の熱帯から温帯に60属850種あり、日本には4属21種分布する。庭園によく植栽されるニシキギマサキが代表的なものである。果実に精油成分を含み、工業用や薬用に供されるものもある。

[門田裕一 2020年2月17日]

 APG分類でもニシキギ科とされる。ウメバチソウは科として独立していたこともあったが、ウメバチソウ属としてニシキギ科に含まれる。世界に約90属1300種あり、日本には6属30種が自生する。

[編集部 2020年2月17日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニシキギ科」の意味・わかりやすい解説

ニシキギ科
ニシキギか
Celastraceae

双子葉植物ニシキギ目の1科。世界の熱帯から温帯にかけて広く分布し,55属約 850種がある。低木または高木で,常緑種と落葉種とがある。葉は互生または対生し,単純葉である。花は放射相称の両性花で,多数が集散花序につく。萼片,花弁とも3~5枚で,おしべも同数。花盤が発達するものもあり,子房がその中に埋る状態がしばしばみられる。果実は熟すと3~5裂する乾果が普通であるが,液果核果状のものもある。日本にはマユミ属 Euonymusをはじめツルウメモドキ属 Celastrusなど落葉低木が多いが,暖地にはマサキ (同じくマユミ属) などの常緑種もある。

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世界大百科事典(旧版)内のニシキギ科の言及

【ニシキギ】より

…山に自生し,また庭にもよく植えられるニシキギ科の落葉低木(イラスト)。秋に美しく紅葉するところから,和名がついた。…

※「ニシキギ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」