普及版 字通 「魄(漢字)」の読み・字形・画数・意味
魄
15画
[字訓] たましい・からだ・しろい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は白(はく)。白は頭顱(とうろ)の形で髑髏(どくろ)。精気を失ったものを魄という。〔説文〕九上に「陰のなり」とあり、生を陽、死を陰とする。〔淮南子、主術訓〕に「地の氣を魄と爲す」、〔礼記、祭義〕に「氣なるはのんなるなり、魄なるは鬼のんなるなり」とみえる。金文に月相四週の名を初吉・既生覇(きせいは)・既望・既死覇(きしは)とし、文献には生魄・死魄の字を用いる。(覇)は獣屍の暴露した(は)を、月色に及ぼしたもので、光を失ったさまをいう。〔礼記、郊特牲〕に「魂氣は天に歸し、形魄は地に歸す」とみえ、魂魄は死して分離するものとされた。
[訓義]
1. たましい、陰の気。
2. からだ、かたち。
3. しろい、月の青白い部分、覇と同じ。死魄。
4. 落魄、おちぶれる、うらぶれる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕魄 メタマシヒ・タマシヒ・キハマル・アヒダ・オモヒ・ムラガル/魂魄 タマシヒ/魄 オチブル 〔立〕魄 ツイタチ 〔字鏡集〕魄 キハマル・タマシヒ・アヒダ・サキタマ・ウカノミタチ(マ)
[語系]
魄pheak、peakは声近く、はもとに作り風雨にさらされた獣皮、それで光を失った月光をという。魄も精気を失ったものをいう語で、月相の既死覇をまた既死魄という。
[熟語]
魄悸▶・魄散▶・魄心▶・魄然▶・魄兆▶・魄▶・魄奴▶・魄▶・魄▶・魄門▶・魄慮▶・魄力▶
[下接語]
営魄・円魄・怨魄・魄・魄・魄・気魄・毅魄・欺魄・玉魄・形魄・月魄・魂魄・死魄・失魄・初魄・心魄・生魄・精魄・素魄・喪魄・体魄・奪魄・地魄・飛魄・芳魄・亡魄・夜魄・幽魄・妖魄・落魄・魄・霊魄・麗魄
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報