精選版 日本国語大辞典 「食込」の意味・読み・例文・類語
くい‐こ・む くひ‥【食込】
〘自マ五(四)〙
① 他の物の中に深く入りこむ。めりこむ。
② 他の領域、範囲にはいりこむ。侵入する。
※明暗(1916)〈夏目漱石〉一五二「自分の手の届く所から段々に食(ク)ひ込(コ)んで行かうといふんだ」
③ 強いまなざしで見つめる。食い入る。
④ 収入が少ないのに、支出が多いため、所持金やもとでが減る。
⑤ 捕えられることをいう、盗人仲間の隠語。
くらい‐こ・む くらひ‥【食込】
[1] 〘他マ四〙
① 勢いよく口に入れる。
※浄瑠璃・義経千本桜(1747)四「弁慶といふくらひ抜(ぬけ)の候へば、いか程くらひ込(コマ)んも知れず」
② 迷惑な事を負担する。厄介な事をしょいこむ。
※雑俳・柳多留‐三(1768)「その跡を大屋のむす子くらいこみ」
[2] 〘自マ五(四)〙
① はまりこむ。熱中して深入りする。
※雑俳・柳多留‐三(1768)「兄弟はさがみ女にくらい込み」
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