精選版 日本国語大辞典 「鞘」の意味・読み・例文・類語
さや【鞘】

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刀剣類(槍(やり)や薙刀(なぎなた)をも含む)の刀身の刃部を保護するための外装。アジア、ヨーロッパなど諸外国の刀剣鞘には革製、金属製のものもあるが、日本刀の鞘のほとんどは木製漆塗である。用材はホオノキ(朴)で、木のままのものを白鞘(しらさや)(素鞘)、または休め鞘といい、漆塗のものを塗鞘または身鞘という。多くは黒塗で、とくに江戸時代の正式大小拵(ごしらえ)の鞘塗は黒蝋色(くろろいろ)塗と定められていた。そのほか塗鞘には朱塗、青漆、梨地(なしじ)、沃懸地(いかけじ)などさまざまな色塗や、種々の技法を用いた変わり塗のものがあり、変わり塗技術の発達は鞘塗が基礎となったといわれる。『国花万葉記』などに鞘師、鞘塗師(ぬし)の名がみえる。ほかに革包、研出鮫(とぎだしさめ)着など皮で包んだもの、金銅荘(こんどうそう)鞘や蛭巻(ひるまき)鞘のように金属を被せたり、巻き付けたものがある。
日本刀の鞘には尻(しり)鞘、見せ鞘など特殊なものもあるが、鞘は刀身の大きさや反りによっておのずとその形が定まるため、太刀(たち)、打刀(うちがたな)、小さ刀、飾剣(かざたち)など種類によって鞘の様式もさまざまである。
[小笠原信夫]
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…同様なもので近畿の弥生時代を中心とする中央部に多いのはサヌカイト製で,細長く,鎬(しのぎ)がある。このうち打製のものは,槍とされたこともあったが,基部に樹皮を巻いたり鞘(さや)を伴うものがあり,短剣である。しかしニューギニアなどには,黒曜石を打ち欠いて長い柄をつけた石槍があり,かならずしも石にかぎらないが,槍と盾(たて)とが基本的な武器としてひろく使われているから,日本の先史時代のもので,短剣とも槍とも断定しがたいものも,いちおう石槍と解されている。…
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