普及版 字通 「雖(漢字)」の読み・字形・画数・意味
雖
17画
[字訓] いえども
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
口+隹(すい)+虫。口は(さい)。祝を収める器の形。隹は鳥占(とりうら)。祈って神託を求める。これによって示される神意は唯。受諾を意味し、「しかり」の意。それで神聖に関する記述のときに、唯(惟・維)を発語としてそえる。虫は蠱(こ)。呪詛(じゆそ)の意。この祈りに呪詛が加えられているので、唯に対して停止条件が加えられ、逆接態となって「いえども」となる。〔説文〕十三上に「蜥蜴(せきえき)(とかげ)に似て大なり」と虫の名とするが、その用義例はない。ほとんど「然りと雖も」の意に用いる。
[訓義]
1. いえども。
2. これ、ただ。
3. すなわち、あに、いわんや。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕雖 イフ・イヘドモ・ツクス・タトヒ 〔字鏡集〕雖 ツクス・タトヒ・イヘドモ・コレ・イフ
[熟語]
雖是▶・雖然▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報