精選版 日本国語大辞典 「隠首括出」の意味・読み・例文・類語
おんしゅ‐かっしゅつ ‥クヮッシュツ【隠首括出】
〘名〙 令制で、戸籍、計帳に記載されていない者が自首する隠首と、その者を官司が摘発する括出。奈良時代以来、公民の浮浪逃亡に悩まされたため、これを励行し、租税の確保に努め、人口を増加すれば、国司郡司の功績とした。また、京畿内は地方と比べて課役が軽く、畿外から浮浪人が流入して隠首や括出と称して畿内の戸籍に編入されようとするので、平安初期、畿内では禁止したことがあった。
※三代格‐一七・天長五年(828)五月二九日「勅符偁、隠首括出、禁レ貫二京畿一者」
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