確保(読み)かくほ

精選版 日本国語大辞典 「確保」の意味・読み・例文・類語

かく‐ほ【確保】

〘名〙
① 手に入れて、それをしっかり保ち、決して手離さないこと。
韓国併合詔書‐明治四三年(1910)八月二九日「以て禍源を杜絶し、平和を確保せむことを期せり」
登山で、ザイルなどを用いて自分仲間身体の安全を保つこと。
※登山技術(1939)〈高須茂〉岩登り「肩確保のやうな水平ジッヘルに向かない確保は避けるに越したことはない」

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デジタル大辞泉 「確保」の意味・読み・例文・類語

かく‐ほ【確保】

[名](スル)
確実に手に入れること。失わないように、しっかりと保つこと。「人員確保する」
人のからだをしっかりつかまえること。自由に行動させないこと。「容疑者身柄確保する」
登山者がロープを使って自分や仲間の転落滑落を防止すること。ビレー。ジッヘル。
[類語](1握る押さえる制する掌握保持独占占有支配手中に収める我が物にする

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の確保の言及

【ロッククライミング】より

…冬の登攀には堅牢で保温性のある登山靴が用いられるが,無雪期には,軽量で摩擦性の高い柔軟な底をもつクレッターシューズ(岩登り靴)を使う例が多く,また,簡便なトレーニングシューズを用いる者もある。 パーティを組んだ2人または3人のクライマーは,墜落の危険を避けるためにザイルSeil(登攀用ロープ)を両端部で互いに自分のボディハーネスに連結(アンザイレン)し,交替で登攀するパートナーを確保(ビレーbelayまたはジッヘルSicher)しあいながら前進する隔時登攀(スタカートクライミングstaccato‐climbing)を行うのが普通である。確保者は,自分の確保が失敗した場合,パートナーの墜落に引き込まれて墜落しないようにあらかじめ自己確保(アンカーanchor)をしたうえで,基本的には,自分の肩や腰にザイルを回して制動操作する確保(ボディビレーbody belay)を行うことが多い。…

※「確保」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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